ポストを見ると、青い封筒が入っていました。みやぎ教育文化センターからでした。開封すると、探してもなかなか見つけることのできなかった小学校生活科の教科書「どうして そうなの」「ほんとうは どうなの」の2冊が入っていました。 見ることは難しいと思っていましたので、本当にうれしく思いました。
2冊を一気に読んでしまいました。長い詩を読んでいるようで、身体のリズムも安定してきました。詩画集という形に生まれ変わって、もっと多くの人の目に触れてもらいたいと思っています。
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ただ、現代美術社の美術の教科書を見てきた目からすると、挿入されている写真や挿し絵は控え目でした。太田弘さんはもっとこだわりたかったのではないでしょうか。そのような視点から見ていくと、「どうして そうなの」(1年生)の中にある〝たかい ところから みると〟の絵が目に留まりました。最初の絵は左上です。
次のページが右上の絵、その次が左下の絵、最後は右下の絵になります。〝ふしぎな めがね〟は印刷人のぼくの目には、印刷インキに色分解されたYellow(黄)、Magenta(紅)、Cyan(藍)のイメージを使っていると思いました。
印刷所に泊まり込み、美術教科書の印刷立ち合をしていた太田さんの発案から生まれたイメージであり、〝ふしぎな めがね〟 とは、印刷に精通されていた太田さんの眼鏡のことではないかと思っています。(2022年9月)