小学館絵画賞は、1952年に創業30周年を記念して設立され、文学部門と絵画部門の2部門から成っています。2021年には第70回を迎えています。正賞にはブロンズ像が贈られます。

 鈴木義治さんは、1969年の第18回に受賞されました。対象になった作品は「まちのせんたく」(『ひかりのくに』1968年8月号)と「ネコのおしろ」(研秀出版より1968年刊行された『母と子の世界文豪シリーズ』13巻の中の1話)です。

 「まちのせんたく」は〈鈴木義治さんの絵に魅せられてⅠ〉の中で、 土井章史 さんも紹介しています。

左:表紙  右上下:本文から

 この8月号の付録には、「画家のことば」として鈴木義治さんの文章も載っています。

『ひかりのくに』付録 mama graph より

 次が「ネコのおしろ」の絵です。

左:『母と子の世界文豪シリーズ』13巻の函 右:本文より

 ユーモアのある楽しい絵です。映画が好きだった鈴木義治さんが、物語を読み、空想の羽をはばたかせて描いた絵だったと思います。

 最後に、鈴木義治さんが受け取った小学館絵画賞のブロンズ像を紹介します。作者は彫刻家の清水多嘉示たかしさん(1897~1981年)です。清水多嘉示さんの彫刻は、長野県原村にある八ヶ岳美術館で見ることができます。(2022年4月)

明るい気持ちになる彫刻です
「鈴木義治殿」の字が見えます