絵本『よあけ』を、古本屋さんで目にすると、持っているにもかかわらず手に取っていました。今回の手紙は、その中の一冊に挟まれていたものです。

『よあけ』福音館刊・1999年10月15日 第30刷 に挟まれていました

 手紙に書かれている「孫の日」は、1999年に10月の第3日曜日と制定されています。ここから、いつ頃の手紙なのか調べてみました。10月の第3日曜日が15日にあたる年は、2000年、2006年、2017年でした。この『よあけ』を購入したのが2010年ですから、2000年または2006年となります。手紙には「まだ、難しいかもしれません」とありますので、2~4歳ぐらいでしょうか。お孫さんの静乃ちゃんも、2022年の現在は二十歳前後になっているでしょう。

 三行目に使われている「無事 消光」、この言葉に魅かれました。消光(しょうこう)とは、月日をおくること、生活していることを意味します。現在、使うことは少ないですが、淡々と流れる時間をモチーフにしている絵本『よあけ』と、不思議と重なる言葉と思いました。「栄明」は〝ひであき〟さんと読むのでしょうか。 栄明さんにありがとうをお伝えしたくなりました。(2022年5月)