2冊目は、タルコフスキーご自身がロシアとイタリアで撮影したポラロイド写真200枚の中から、イタリアの写真家のジョバンニ・キアラモンテさんが編集したものです。ロシアで撮影した写真は26枚、イタリアの写真は33枚、すべて実寸で印刷されています。

 ポラロイド写真のやや黄味がかった発色が、不思議な幻想的な印象となっています。

 映像美の映画を作り上げたタルコフスキー、大判カメラで作り込む写真を撮影と、つい思ってしまいますが・・・。

 一瞬の記録を大切にしたのかもしれません。

 しかし、そこにはタルコフスキーの世界が作り込まれ、刻み込まれていました。

斜めから見ると光沢感がよくわかります

 ポラロイド写真の特徴は不思議な光沢感。表紙は透明なラミネートフィルムが貼られ、本文は厚盛の光沢ニスで再現しています。

 イタリアの印刷加工技術の高さを感じることのできる1冊です。

本文の写真すべてにニスが乗っています

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本文の写真を何枚か紹介します。

 タルコフスキーの家族に対する想いが伝わってくる写真集です。(2023年8月)